京城郵便局・釜山郵便局|朝鮮における逓信関連の建築 2023.01.26 メイン図版は朝鮮総督府逓信局庁舎です。明治43年10月1日、朝鮮総督府の設置時点では通信局でしたが、明治45年4月1日には「逓信局」と改称されました。(図版協力:安藤源成氏)大正初期の京城郵便局(図版協力:安藤源成氏)日本の京城郵便局が設置されたのは明治34年3月20日の
明治22年の松本郵便電信局舎|初期逓信建築 2023.01.22 明治22年の松本郵便電信局舎松本郵便電信局舎は明治22年4月にできた木造局舎です。横浜郵便電信局舎とほぼ同時期の局舎であり、最初期の逓信建築の1つです。当初は木造建家83坪06の小ぶりな局舎でしたが、絵葉書の左手部分が増築されました。増築前は2階屋根のアーチ状の装飾がほぼ中央に来るかたちでした。
明治20年の神戸郵便電信局舎と大正8年の神戸郵便局舎 2023.01.21 初期の神戸郵便局舎の変遷明治4年、山陽道まで郵便が延伸するにあたって、神戸市場町の広島屋彦三郎所有の民家を700両で買い上げ、神戸郵便仮役所としたのが始まりです。当初は敷地面積36坪984、建家は2階建の民家でした。ところが、郵便物の量が増え、また外国郵便も開始することから、明治7年末に「横浜、
明治45年の新潟逓信管理局及び新潟郵便局庁舎 2023.01.19 明治29年の新潟郵便電信局舎新潟郵便電信局舎(西堀五番町)は明治29年に完成しました。中島泉次郎が設計したことがわかっていて、同氏の略歴では、明治28年4月11日に担当しています。しかし、明治41年9月4日夜、「菊の湯火事」と呼ばれる大火で焼失しました。新潟市もこの大火を機に思い切った市区改正を
〒マークの入った岡山郵便電信局舎|逓信省技手・中島泉次郎 2023.01.13 明治22年の岡山郵便電信局舎下之町の旧本陣の郵便局が明治20年の火災で焼失しました。そのため一帯の土地を買い上げて新築されたのが明治22年の岡山郵便電信局舎です。場所は当時の岡山区下之町71 にあり、現在の表町2丁目天満屋ビル南半分にあります。「開所式では、アーク灯を点灯して見物人で混雑し、当初
台湾総督府技師の栗山俊一が設計|旧台北郵便局 2023.01.02 日本統治時代の壮麗な郵便局建築中華郵政の臺北郵局は、昭和5年(1930)6月に完成した日本統治時代の台北郵便局・台北電信局の建物を引き継いだものとなっています。設計を担当したのは台湾総督府技師の栗山俊一です。現在、東京駅丸の内側にあるKITTE及びJPタワー(旧東京中央郵便局)をモデルにした再開
小坂秀雄の現存するモダニズム建築|旧郵政省小樽地方貯金局 2022.07.18 旧郵政省小樽地方貯金局の概要郵政省小樽地方貯金局は昭和27年にできた鉄筋コンクリートの建物で、地下1階・地上3階建てとなっています。設計を担当したのは小坂秀雄で、逓信建築の流れを汲むモダニズム建築の現存庁舎として知られます。昭和54年8月19日から小樽市立美術館となり、小樽にゆかりのある美術家の
モダニズム建築の美が光る旧広島逓信診療所|山田守 2022.07.10 旧広島逓信診療所の概要山田守は逓信建築を代表する建築家の1人であり、巨匠の1人といえる存在でしょう。山田は東京逓信病院(昭和12年・現存せず)の設計者としても知られますが、病院建築として最初のものが広島逓信病院旧外来棟です。昭和4年から5年にかけて欧米視察を経て作風が変化していきます。ちょうど山
丸の内における東京中央郵便局局舎の変遷|吉田鉄郎(関連) 2022.07.07 短命に終わった丸の内における初代局舎大正6(1917)年完成の東京中央郵便局が丸の内における最初の東京中央郵便局です。当時の住所は麹町区八重洲町二丁目、敷地総面積3,563坪(11,779㎡)、建坪855坪(2,836㎡)、木造一部二階建て、外部両煉瓦化粧の瀟洒な建物でした。この局舎は、
計算し尽くされた緊張感が漂う旧大阪中央郵便局|吉田鉄郎 2022.06.14 旧大阪中央郵便局の概要大阪中央郵便局(大阪市北区中之島2丁目)は逓信省技師の吉田鉄郎が設計した局舎の1つで、昭和14年3月に竣工しました。東京中央郵便局が白系統であるのに対して、大阪中央郵便局が黒系統の外壁となっているのは、防空上の理由と当時の大阪のスモッグを考慮して決定されたとされます
重要文化財 旧京都中央電話局西陣分局舎を遺す|岩元 禄 2022.06.09 旧京都中央電話局西陣分局舎の概要レトロ郵便局、逓信建築を追いかけていると、逓信省技師の岩元 禄(いわもとろく)に行き着くことになります。岩元は鹿児島県生まれの建築家で、大正7年に東京帝国大学工科大学建築学科卒後、逓信省に入省しました。建築家として将来を嘱望されつつ、結核にかかり、29歳の若さで世
NTT東日本長者町ビル(旧横浜中央電話局長者町分局)|上浪 朗 2022.06.08 旧横浜中央電話局長者町分局の概要逓信省技師上浪 朗が設計に携わった初期の建築として知られます。当時の逓信省は電話普及に伴う庁舎の建設ラッシュで、多くの逓信省技師が腕を競っていた時期にあたります。施工は大林組でした。大正期にできた現役オフィスビルとしても貴重な存在といえるでしょう。旧横