和紙の生産と市川花火が盛んだった地域にある旧市川大門郵便局

旧市川大門郵便局の概要

市川大門郵便局の局名にもなっている市川大門は甲府盆地の最南端に位置し、古くから交通と商業の要所として重要な役割を果たしてきました。山梨県南部、西八代郡にかつて存在した町で、現在は市川三郷町の一部となっています。地名の「市川」と「大門」は、地域の歴史と地理に深く根ざしています。「市川」という地名は、古代の律令制下で八代郡に属していた市川郷に由来します。江戸時代には和紙の生産と市川花火が盛んになり、地域の経済と文化の発展に寄与しました。特に、市川花火は現在も毎年8月上旬に開催される神明の花火大会として続いており、全国的に有名です。「大門」は、市場の入り口や大きな門を意味し、市場の中心地であったことを示しています。市川大門は市場が立つ場所として栄え、多くの商人や旅人が集まる拠点となりました。

近世には、市川大門周辺には宿場や富士川舟運の河岸があり、物流と交通の拠点として発展しました。1889年(明治22年)の町村制施行により、市川大門村が成立し、1900年(明治33年)に町制施行して市川大門町となりました。2005年(平成17年)10月1日に三珠町・六郷町と合併し、市川三郷町が発足しました。

旧市川大門郵便局

旧市川大門郵便局の詳細情報

市川大門郵便局は、明治5年(1872年)7月1日に「市川」という名称で郵便取扱所として設置されました。明治7年に現名称の「市川大門郵便局」に改称されました。その後、明治8年(1875年)1月1日に五等郵便局に改定され、明治14年(1881年)10月18日に四等郵便局に改定されました。明治19年(1886年)4月26日に三等郵便局に昇格し、明治26年(1893年)2月1日には三等郵便電信局に改定されました。明治36年(1903年)4月1日には再び三等郵便局となり、昭和16年(1941年)2月1日に特定郵便局に改定されました。平成18年(2006年)10月16日には集配業務が廃止され、その業務は田富郵便局に引き継がれました。

旧市川大門郵便局

旧市川大門郵便局のアクセス

所在地
〒409-3601
山梨県西八代郡市川三郷町市川大門

アクセス
徒歩:「市川本町駅」から6分、「市川大門駅」から12分
車:中部横断自動車道「増穂IC」から9分

旧市川大門郵便局

市川大門郵便局の基本情報

市川大門郵便局は甲斐国における郵便創業以来の歴史と伝統ある郵便局の1つです。時代を問わず郵便物は豊富に残っています。

所在地
〒409-3601
山梨県西八代郡市川三郷町市川大門234-5

市川大門郵便局の沿革
明治05.07.01 設置 郵便取扱所 設置名称「市川」
明治07.-.- 現名称に改称
明治08.01.01 五等郵便局に改定
明治14.10.18 四等郵便局に改定
明治19.04.26 三等郵便局に改定
明治26.02.01 三等郵便電信局に改定
明治36.04.01 三等郵便局に改定
昭和16.02.01 特定郵便局に改定
平成18.10.16 集配廃止  引継:田富

沿革は『日本郵便局名鑑 』森 寿博 編著/武田 聡 追補/鳴美、2021年より。

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