明治22年の松本郵便電信局舎|初期逓信建築

明治22年の松本郵便電信局舎

松本郵便電信局舎は明治22年4月にできた木造局舎です。横浜郵便電信局舎とほぼ同時期の局舎であり、最初期の逓信建築の1つです。当初は木造建家83坪06の小ぶりな局舎でしたが、絵葉書の左手部分が増築されました。増築前は2階屋根のアーチ状の装飾がほぼ中央に来るかたちでした。また、絵葉書の左手にみえる千歳橋(せんさいはし)は女鳥羽川にかかる橋です。明治9年に石製の橋に代えられ、千歳橋となりました。橋の北詰には松本市の道路元標があります。

松本郵便電信局

(図版協力:安藤源成氏)
参考文献:『明治・大正期の逓信建築の研究―モダニズム期以前の局舎と技術者達』(古山精一、2021年)

松本郵便局の沿革

明治05.07.01 設置 郵便取扱所
明治06.04.- 二等郵便役所に改定
明治08.01.01 二等郵便局に改定
明治08.-.-「南深志ノ内松本」と改称
明治13.11.- 現名称に改称
明治18.04.- 三等郵便局に改定
明治20.11.01 二等郵便局に改定
明治22.07.16 二等郵便電信局に改定
明治22.09.01 二等郵便電信局開局の告示あり
明治36.04.01 二等郵便局に改定
昭和03.08.27 一等郵便局に改定
昭和16.02.01 普通郵便局に改定

*沿革は『日本郵便局名鑑 』森 寿博 編著/武田 聡 追補/鳴美、2021年より。

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