旧中山道に面した立つ幻のレターポスト|贄川郵便局(長野県塩尻市)

松本藩と尾張藩の境界に近い贄川宿

贄川郵便局のレターポスト

長野県塩尻市の贄川宿は江戸側からみて、有名な奈良井宿の1つ手前にある宿場町です。中山道六十九次の宿場町のひとつであり、中山道の一部をなす木曽路(木曽街道)の十一宿の北端にあたります。いわゆる難読地名ですが、贄川(にえかわ)と読みます。もともと温泉があったため、「熱川」と書かれましたが、温泉が枯れてからは現在の「贄川」となりました。隣の本山宿と贄川宿のあいだには境橋と呼ばれる橋があり、かつての松本藩と尾張藩の境界となっていました。

贄川郵便局のレターポスト

贄川宿はたびたび火災に遭ったため、明治・大正の古い家屋はほとんど残されていませんが、それでも旧中山道沿いを歩くと、ここがかつて日本の大動脈の1つであったことを確かに感じさせます。

贄川郵便局前のレターポスト

贄川郵便局のレターポスト

丸型ポストのファンのあいだでは、贄川は戦後直後に試作されたレターポストのある町としても知られます。旧街道沿いの贄川郵便局にある丸型ポストは投函口のところに「LETTER」(レター)と書かれた特殊なタイプで、丸型ポスト(郵便差出箱1号丸型)の試作品にあたります。

贄川郵便局のレターポスト

贄川郵便局の基本情報

所在地
〒399-6301
長野県塩尻市贄川1591

贄川郵便局の沿革
明治05.12.- 設置 郵便取扱所
明治08.01.01 五等郵便局に改定
明治18.11.30 廃止
明治18.12.01 設置 郵便受取所
明治21.04.30 廃止
昭和22.05.26 設置 特定無集局
*沿革は『日本郵便局名鑑 』森 寿博 編著/武田 聡 追補/鳴美、2021年より。

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