赤レンガ棟として親しまれる法務省旧本館|司法省内郵便局

司法省内郵便局の沿革

一般に司法省内郵便局として知られる局は麹町桜田門外郵便電信取扱所として明治36年(1903)9月11日に開局したところまでさかのぼることができます。明治38年(1905)4月1日に桜田門外郵便局(二等無集局)に改称・改定され、明治39年(1906)1月1日に司法省内郵便局と改称されました。『局所原簿』(郵政省)によると、大正10年(1921)6月26日に「司法省構内 東北隅」に同じ敷地内を移転した旨が記載されています。

法務省旧本館(左)と東京高等裁判所U(右)

法務省旧本館(左)と東京高等裁判所U(右)

意外に思われるかもしれませんが、司法省内郵便局は明治以来の名称のまま、昭和20年(1945)8月の終戦を迎えました。司法省は他の省庁と違って、省の分離や統合が第二次世界大戦中に行われることはなかったのです。ところが、昭和22年(1947)5月3日に日本国憲法とこれに伴う裁判所法が施行されると、裁判所が司法省から分離しました。その後もしばらく司法省自体は存続しましたが、昭和23年(1948)2月15日に法務庁設置法の施行により廃止され、「政府の最高法律顧問府」として法務全般をつかさどる官庁として法務庁が設置されました。こうした省庁再編の動きと並行するかたちで、司法省内郵便局は昭和23年2月16日に法務庁内郵便局と改称しています*

司法省内郵便局

司法省内郵便局の昭和22年の三星印。

司法省内郵便局があった庁舎(千代田区霞が関1-1-1)は明治28年(1895)しゅん工の歴史的建造物として知られ、東京大空襲で大きな被害を受けましたが、昭和・平成と復元工事が行われ、法務省旧本館(赤れんが棟)として親しまれています。平成6年(1994)12月には外壁部分が国の重要文化財となり、3階の法務史料展示室が一般公開されています。司法省内郵便局が入居していた建物の外壁が現存しているのみであるので、直接の関連性は薄くなりますが、霞が関の中心地にあった司法省内郵便局のことを思い起こしつつ見学されてはいかがでしょうか。

*逓信省告示第44号(昭和23年2月19日付)

東京高等裁判所内郵便局の基本情報

所在地
〒100-0013
東京都千代田区霞が関1丁目1−4

東京高等裁判所内郵便局の沿革
明治36.09.11 設置 郵便電信取扱所 設置名称「麹町桜田門外」
明治38.04.01 二等無集局に改定
明治39.01.01「司法省内」と改称
昭和16.02.01 普通無集局に改定
昭和23.02.16「法務庁内」と改称
昭和23.05.16「最高裁判所内」に改称
昭和49.04.01「東京高等裁判所内」と改称

*沿革は『日本郵便局名鑑 』森 寿博 編著/武田 聡 追補/鳴美、2021年より。

関連記事

アーカイブ

2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
TOP