旧田主丸郵便局の概要
田主丸郵便局の局名にもなった田主丸町(たぬしまるまち)は、福岡県中南部に位置し、浮羽郡に属していた町です。筑後国全権田主丸大庄屋であった菊池丹後が町を開いたとされ、「我楽しう生まる」という丹後の往生観に由来して「田主丸」の名が付けられました。その名の通り、「たのしまる」とも呼ばれ、楽しい暮らしを象徴する町として親しまれてきました。町は北に筑後川、南に耳納連山を望み、町の中心部を巨瀬川が流れる自然豊かな地形です。果樹栽培が盛んで、特に巨峰の発祥地として知られています。
歴史的には、1889年(明治22年)の町村制施行で田主丸村などが合併して成立し、1954年(昭和29年)に周辺村と合併して新たな田主丸町が発足しました。2005年(平成17年)2月5日に久留米市に編入され、自治体としては消滅しましたが、その名や文化は現在も地域に受け継がれています。現在、旧局舎は「ライフショップのだ」として利用されています。
旧田主丸郵便局の詳細情報
田主丸郵便局は、明治6年(1873年)9月15日に郵便取扱所として設置されました。その後、明治8年(1875年)1月1日に五等郵便局、明治14年(1881年)7月25日に四等郵便局、明治19年(1886年)4月26日に三等郵便局へと順次改定され、業務が拡大していきました。さらに、明治30年(1897年)3月26日には三等郵便電信局に改定され、通信インフラの拡充にも寄与しました。その後、明治36年(1903年)4月1日に再び三等郵便局に改定され、昭和16年(1941年)2月1日に特定郵便局となりました。昭和43年(1968年)3月31日には普通郵便局に改定され、現在も地域住民や企業の郵便・物流ニーズを支える重要な施設として機能しています。
旧田主丸郵便局のアクセス
所在地
〒839-1233
福岡県久留米市田主丸町田主丸
アクセス
徒歩:JR九州・久大本線「田主丸駅」から徒歩13分
車:大分自動車道「朝倉IC」から10分
田主丸郵便局の基本情報
田主丸郵便局は現在、国道210号沿いの利便性のよいところにあり、郵政建築の特徴を持つ局舎を今も利用しています。
所在地
〒839-1299
福岡県久留米市田主丸町田主丸730-4
田主丸郵便局の沿革
明治06.09.15 設置 郵便取扱所
明治08.01.01 五等郵便局に改定
明治14.07.25 四等郵便局に改定
明治19.04.26 三等郵便局に改定
明治30.03.26 三等郵便電信局に改定
明治36.04.01 三等郵便局に改定
昭和16.02.01 特定郵便局に改定
昭和43.03.31 普通郵便局に改定
*沿革は『日本郵便局名鑑 』森 寿博 編著/武田 聡 追補/鳴美、2021年より。