逓信省の設置と地方官制|明治18-19年

逓信省の時代

明治18年12月、西洋近代国家の制度に倣い太政官制度に代わって内閣制度が創設されました。逓信省も創設9省の1省となり、初代逓信大臣に榎本武揚が就任しました。逓信省は旧農商務省の駅逓局と管船局、旧工部省の電信局と燈台の四局の業務を一元的に所管することになりました。

逓信管理局の設置

明治19年3月、地方逓信官制が制定され、全国15ヵ所に新たに設置される逓信管理局が郵便局と電信分局の業務を監督することになりました。この逓信管理局の設置に伴い、明治16年2月制定の駅逓区編制法により設置された35の駅逓出張所が廃止されています。

初代逓信大臣の榎本武揚(逓信事業創始50周年記念絵葉書より)

文:近辻喜一(ちかつじ・きいち)

近辻喜一さん郵便史研究会会長。『新版・明治郵便局名録』(鳴美、2015年)校訂者として知られ、一般の方にも親しみやすい郵便史の解説で定評がある。多摩地域を中心とする郷土史研究者としての顔も持つ。

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