旧豊川牛久保郵便局の概要
豊川牛久保郵便局のある豊川市の牛久保は、愛知県東部に位置する地域で、豊かな歴史と文化を持つ場所です。牛久保は古くから交通の要所として発展し、JR飯田線の牛久保駅があり、主要道路が交差する便利な立地にあります。豊橋市や岡崎市への通勤通学にも便利です。
牛久保の歴史は中世にさかのぼります。この地域には享禄2年(1529年)に一色城主の牧野成勝が築いた牛久保城がありました。牛久保城は平城であり、城を中心に城下町が形成されました。その後、牛久保は天領となり、元禄13年(1700年)に廃城となりました。現在、城の遺構は残っていませんが、JR飯田線牛久保駅の踏み切り近くには「牛久保城趾」と記された石碑が建てられています。地域には「城跡」「大手」「城下」などの地名が昔をしのばせています。かつて牧野成時(古白)が一色城に移り住む途中、清水がたまっているくぼ地にさしかかりました。その近くには牛が寝そべっており、人々はその牛を避けて通っていましたが、殿様が通りかかると牛が起き上がり道を空けました。案内人が「これはめでたいことの前兆である」と述べると、喜んだ殿様はこの地域を「牛窪」とし、その後「牛久保」の地名に変わったと伝えられています。
旧豊川牛久保郵便局の詳細情報
豊川牛久保郵便局は、明治32年(1899年)11月1日に「牛久保」の名称で郵便受取所として設置されました。その後、明治38年(1905年)4月1日に三等無集局に改定されました。さらに、昭和16年(1941年)2月1日に特定無集局に改定されました。昭和22年(1947年)2月16日には、現在の名称である「豊川牛久保郵便局」に改称され、今日に至るまで地域に密着した郵便サービスを提供し続けています。
県道495号線を姫街道の交差点からさらに南へ進むと、名鉄豊川線の手前で旧伊那街道と合流し、JR飯田線沿いに牛久保方面へ向かいます。伊那街道をそのまま進むと、やがて牛久保の町並みに入ります。八幡社の向かいには、タイル貼りの昭和モダンな建物が見えてきます。これは昭和7年に建てられた旧牛久保郵便局で、現在は西隣に新しい局舎が建てられています。
旧局舎の概略
竣工:昭和7年(1932年) 設計:花田栄一 施工:井桁屋(現花田工務店) 構造:木造2階建
旧豊川牛久保郵便局のアクセス
所在地
〒442-0826
愛知県豊川市牛久保町常盤
アクセス
徒歩:JR東海・飯田線「牛久保駅」から7分、名古屋鉄道・豊川線「稲荷口駅」から12分
車:東名高速道路「豊川IC」から14分
豊川牛久保郵便局の基本情報
現在の豊川牛久保郵便局舎に隣接するかたちで、旧局舎が現存しています。
所在地
〒442-0826
愛知県豊川市牛久保町常盤12
豊川牛久保郵便局の沿革
明治32.11.01 設置 郵便受取所 設置名称「牛久保」
明治38.04.01 三等無集局に改定
昭和16.02.01 特定無集局に改定
昭和22.02.16 現名称に改称
*沿革は『日本郵便局名鑑 』森 寿博 編著/武田 聡 追補/鳴美、2021年より。