旧吉井郵便局の概要
吉井郵便局の局名にもなった浮羽郡吉井町は福岡県の中南部に位置し、2005年3月20日に浮羽町と合併してうきは市が成立し、自治体としての吉井町は消滅しました。町の地理は、福岡県の筑後地方に位置し、筑後川と巨瀬川が流れる地域で、筑後平野の東端部に位置していました。産業面では、農業が盛んであり、「大日本篤農家名鑑」には多くの篤農家が名を連ねていました。また、商工業も発展しており、糖業、酒造、製粉、薬品など多岐にわたる業種で活動していた人々がいました。
伝統的建造物群保存地区として、筑後吉井地区(うきは市筑後吉井伝統的建造物群保存地区)が指定されています。この地域は江戸時代を通じて城下町久留米と天領日田を結ぶ筑後街道の宿駅として機能し、江戸時代中期以降には商品作物の栽培・加工及びその集散や、「吉井銀(よしいがね)」と称された有力商人の金融活動などにより繁栄していました。吉井町のほぼ中央部にある筑後吉井保存地区は、筑後街道の街路沿いに漆喰塗の重厚な町屋が連続する町並みと災除川と南新川沿いに広がる屋敷群からなり、明治2年(1869)の大火を契機として、吉井では草葺きの町屋にかわって瓦葺塗屋造が普及し、経済の最盛期であった大正期にほぼ現在みる町並みが形成されました。約250件の建造物群があり、旧吉井郵便局もその1つというわけです。
旧吉井郵便局の詳細情報
吉井郵便局は福岡県うきは市吉井町に位置しています。この郵便局の設立は明治6年(1873年)9月15日に遡り、当初は「吉井町」の名称で郵便取扱所として設置されました。その後、明治8年(1875年)1月1日に五等郵便局に、明治13年(1880年)には四等郵便局に改定されました。更に明治14年(1881年)7月25日には三等郵便局に昇格しました。明治20年代には現在の「吉井郵便局」に改称され、明治25年(1892年)1月16日に三等郵便電信局へと改定されています。その後、明治36年(1903年)4月1日に三等郵便局に戻り、昭和16年(1941年)2月1日に特定郵便局に改定されました。昭和38年(1963年)5月16日に普通郵便局に改定されています。
最近の変更として、平成28年(2016年)2月22日に集配業務が廃止され、その業務は、浮羽郵便局に引き継がれました。浮羽郵便局は平成29年(2017年)7月3日 – うきは郵便局に改称しています。
旧吉井郵便局のアクセス
所在地
〒839-1321
福岡県うきは市吉井町1159
アクセス
JR九州・久大本線「筑後吉井駅」から徒歩11分(吉井白壁の町並み内)
大分自動車道「朝倉IC」から車で10分
吉井郵便局の基本情報
うきは市筑後吉井伝統的建造物群保存地区に所在する旧吉井郵便局は、複雑な沿革となっています。詳細は以下をご覧ください。
所在地
〒839-1321
福岡県うきは市吉井町1236-3
吉井郵便局の沿革
明治06.09.15 設置 郵便取扱所 設置名称「吉井町」
明治08.01.01 五等郵便局に改定
明治13.02.- 四等郵便局に改定
明治14.07.25 三等郵便局に改定
明治20.-.- 現名称に改称
明治25.01.16 三等郵便電信局に改定
明治36.04.01 三等郵便局に改定
昭和16.02.01 特定郵便局に改定
昭和38.05.16 普通郵便局に改定
平成28.02.22 集配廃止 引継:浮羽
書留引受局記号:7083
為替番号:74016
*沿革は『日本郵便局名鑑 』森 寿博 編著/武田 聡 追補/鳴美、2021年より。