郵便と電信を担った「郵便電信局」

現業部門における郵便と電信の統合≒郵便電信局の置局

郵便電信局は日本切手の専門家にとってはなじみ深いものですが、一般にはあまり知られていない名称ではないでしょう。中央省庁の逓信省が明治18(1885)年12月22日に発足して、郵便と電信は逓信省が担うことになりました。

これを受けて、農商務省が管轄していた郵便局、工部省が管轄していた電信局(電信分局)の両者が地方の現場レベルで合併したものが郵便電信局です。明治19年11月16日閣令第30号「郵便・電信の両局は土地の状況により便否を嵐酌してこれを合併し郵便電信局と称する」ことが告示されました。全国第1号は長崎郵便電信局で、明治19年12月1日に長崎郵便局と長崎電信分局が合併しています。

閣令M191116

明治19年11月16日閣令第30号が掲載された逓信公報(部分)

地域ごとに異なる郵便電信局

もっとも全国的に一斉に郵便電信局となったわけではなく、その成り立ちも一様ではありません。規模の大きな郵便局と電信局が合併していった地域もあれば、郵便局が新規に電信を取り扱うようになって、郵便電信局となった例も数多くあります。その後、明治36(1903)年4月1日に全国各地の郵便電信局は一斉に郵便局となり、郵便電信局はなくなります。サイトでは各郵便局の明治期について解説する際、時おり郵便電信局という名称を使うことになりますが、明治19年から36年にかけて存在した「中規模~大規模な郵便局」のこととして理解いただきたいと思います。

新小判・U小判・菊切手の中に、しばしば郵便電信局と表記された消印(縦書丸一印)をみかける。

参考:群馬県内における郵便局と電信局の統合及び郵便電信局の新設

局所名 開設年月日 沿革
1 前橋 明20.10.1 電信局と合併、郵便電信局に
2 館林 明21.11.16 郵便局を郵便電信局と改定
3 桐生 明22.6.1 電信局と合併、郵便電信局に
4 高崎 明22.7.16  〃
5 伊勢崎 明22.9.21  〃
6 大間々 明22.10.16  〃
7 富岡 明22.10.21  〃
8 太田 明23.9.1 郵便局を郵便電信局に改定
9 伊香保 明24.4.1 電信局と合併、郵便電信局に
10 安中 明26.1.21 郵便局を郵便電信局に改定
11 渋川 明26.2.1  〃
12 沼田 明26.3.1  〃
13 藤岡 明27.3.1  〃
14 明29.3.26  〃
15 中之条 明30.2.16  〃
16 草津 明30.4.21  〃
17 下仁田 明30.5.26  〃
18 鬼石 明30.5.26  〃
19 原市 明30.8.11 郵便電信局設置
20 尾島 明33.12.11 郵便局を郵便電信局に改定
21 松井田 明33.12.26  〃
22 吉井 明35.1.21  〃
23 玉村 明36.3.6  〃

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