旧桧原郵便局の概要
桧原(ひばら)と読みます。湖底に沈む桧原宿跡の話をご存じでしょうか。桧原宿はかつて会津若松と米沢を結ぶ56㎞の街道(通称米沢街道)にあった宿場で、伊能忠敬の記録にも出てくる場所です。近世には銀山が開発されたほか、隣の宿場である大塩宿では塩泉を利用した山塩が産出されたことから賑わいを見せていました。明治7年12月21日には桧原郵便取扱所(郵便局)も開設されました。
ところが、明治21年7月15日に発生した磐梯山噴火により、桧原宿は多くの犠牲者を出しました。さらに水の流れがせき止められて、桧原湖ができると集落の多くは水没することになりました。昭和29年に麻耶郡桧原村は北塩原村に合併し、大字となりました。付近には湖底から引き揚げられた五輪の塔や墓石などが並べられています。湖の水面が下がると、かつての桧原宿の神社の鳥居や参道などが現れます。
旧桧原郵便局の詳細情報
磐梯山噴火前後の桧原郵便局ですが、局所原簿などの記録から履歴をみつけることはできませんでした。現在の桧原郵便局舎に隣接する旧局舎は昭和14年9月23日に移転したときから使用された局舎だと考えられます。
(現在、調査中)
旧桧原郵便局のアクセス
所在地
〒966-0501
福島県耶麻郡北塩原村桧原道前原(現局の隣)
アクセス
バス:「猪苗代駅」からバス「磐梯高原・桧原」行きで約50分、「桧原」下車すぐ
桧原郵便局の基本情報
旧郵便局舎と隣接するかたちで建てられています。
所在地
〒966-0501
福島県耶麻郡北塩原村桧原道前原1131-123
桧原郵便局の沿革
明治07.12.- 設置 郵便取扱所
明治08.01.01 五等郵便局に改定
明治19.04.26 三等郵便局に改定
昭和16.02.01 特定郵便局に改定
平成19.03.05 集配廃止 引継:北塩原
*沿革は『日本郵便局名鑑 』森 寿博 編著/武田 聡 追補/鳴美、2021年より。