湯田ダム水没とともに廃止となった旧大荒沢郵便局|岩手県の記録

旧大荒沢郵便局の郵便局舎の変遷

大荒沢郵便局は明治7年12月20日に小繋(こつなぎ)という設置名称で開局しました。和賀川を挟んで右岸の大荒沢地区・小繋地区があり、左岸に杉名畑地区がありました。明治10年代に平和街道という道路が開通し、交通量や公的施設の位置が移り変わったことから、杉名畑、大荒沢と複雑な改称の歴史をたどりました。この地域の産業としては、やはり大荒沢鉱山でしょう。最盛期の大正6年には従業員1,000人を数えました。その後、大荒沢に郵便局が移転し、昭和8年の木造2階建ての郵便局舎ができましたが、湯田ダムの建設により水没することが決まりました。そのため、昭和37年9月末をもって営業を停止し、廃止局となりました。引継はダムの上流に移転した川尻郵便局でした。

大荒沢郵便局

大荒沢郵便局。昭和8点に移転・改称したときの局舎。

(荻田栄治さんのご厚意により収集された写真類をレトロ郵便局に掲載させていただきました)

参考文献:『目で見る花巻・北上・和賀・稗貫の100年』(監修 鎌田雅夫、郷土出版社、平成13年)

大荒沢便局の基本情報

所在地
廃止局

大荒沢郵便局の沿革
明治07.12.20 設置 郵便取扱所 設置名称「小繋」
明治08.01.01 五等郵便局に改定
明治16.06.01「湯田ノ内杉名畑」と改称
明治17.-.-「湯田村ノ内杉名畑」と改称
明治19.04.26 三等郵便局に改定
明治19.06.01「湯田村杉名畑」と改称
明治23.11.10「杉名畑」と改称
昭和08.10.16 現名称に移転改称
昭和16.02.01 特定郵便局に改定
昭和37.10.01 廃止  引継:川尻

*沿革は『日本郵便局名鑑 』森 寿博 編著/武田 聡 追補/鳴美、2021年より。

湯田ダムの冬景色

湯田ダムの冬景色

資料提供:荻田 栄治(おぎた・えいじ)
交通史研究者・郵趣家。1941年に岩手県江刺郡岩谷堂町(現 奥州市)に生まれる。日本郵趣協会県南支部(岩手県)結成に尽力し、支部長に就任。2004年から10年にわたり江刺市行政区長(岩谷堂3区)を務めた。主な著作に1980年『江刺の郵便誌』が処女作。近著に2018年『北上川に架かる橋』がある。

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