郵便創業の第一便は何通くらいだったか|明治4年 2022.04.01 日本郵便史の知識 郵便創業時のトップは杉浦 譲駅逓権正の杉浦譲(1835~1877)の指揮のもと、駅逓司の職員30余名が郵便開業の準備を全力で推し進めました。明治4年正月には「先試ノ為メ来ル三月朔日ヨリ西京迄三十六時大坂迄三十九時限ノ飛脚毎日御差立両地ハ勿論東海道筋駅々四五里四方ノ村々幷勢州美濃路等モ右幸便ヲ以テ
郵便創業前夜と前島 密|明治2-4年 2022.03.25 日本郵便史の知識 幕臣時代の前島 密前島密(1835~1919)は天保6年、越後国頚城郡下池部村の旧家に生まれました。医師を志し12歳で江戸に出たのですが、嘉永6年に黒船来航を目のあたりにして、砲台や港湾を見分する全国の海岸線を辿る旅に出ました。兵法・砲術・機関学などを学んだあと、函館の武田斐三郎に入塾、箱館丸で
飛脚はどれくらいの費用だったか 2022.03.02 日本郵便史の知識 飛脚問屋の賃料巻島隆『江戸の飛脚』によると、慶応三年(1867)、大坂から江戸まで書状一通を運ぶ飛脚賃は、並便(15日ほど)で銀一匁、六日限の早便が銀三匁五分、三日半限の仕立便は金十一両でした。金1両=銀60匁=1万円で換算すると、並便150円、早便600円、仕立便11万円くらいに相当します。仕
明治初期にみられる馬蹄形の郵便窓口跡 2022.01.19 郵便局舎の鑑賞 馬蹄形の郵便窓口跡郵便創業期は初めから郵便局舎としてできた建造物ではなく、街道沿いの本陣や有力な商家などの施設を間借りしたものが主流でした。利用客は建物に上がることなく、屋外から上の部分がアーチの形をした窓口でやりとりを済ませることが多かったようです。こうした馬蹄形の郵便窓口はかつて郵便
「郵便局」は明治8年から 2022.01.07 日本郵便史の知識 創業時点は郵便役所・郵便取扱所日本に「郵便局」ができたのはいつからかご存じでしょうか。日本の郵便が明治4年3月1日(1871年4月20日)に東京大阪間で始まったのは有名ですが、創業時点で設置されたのは3つの郵便役所と62の郵便取扱所で、当初は「郵便局」ではありませんでした。全国各地にあった郵便取