薄衣郵便局の郵便局舎の変遷
薄衣(うすぎぬ)と読みます。昭和31年9月30日に薄衣村と門崎村が合併して、川崎村となりました。その後、平成の大合併の時期にあたる平成17年9月20日に一関市となり、一関市川崎町となりました。
薄衣郵便局は明治6年2月21日に薄衣郵便取扱所として開局した歴史ある郵便局です。初代局長は三浦喜平太氏です。同8年1月1日に薄衣郵便局に改定されました。明治35年8月1日には電信業務を開始し、薄衣郵便電信局と改称しましたが、翌36年4月1日とわずか1年足らずで薄衣郵便局となりました。現在、戦後使用された郵便局舎が3代現存しています。
(荻田栄治さんのご厚意により収集された写真類をレトロ郵便局に掲載させていただきました)
昭和30年の旧局舎はライオンズ会館として使用されているようです。昭和22年9月のカスリン台風、昭和23年9月のアイオン台風にともなう河川の水位が記されており、大雨災害への警鐘を鳴らしています。
薄衣郵便局の基本情報
所在地
〒029-0299
岩手県一関市川崎町薄衣法道地21-7
薄衣郵便局の沿革
明治06.02.21 設置 郵便取扱所
明治08.01.01 五等郵便局に改定
明治19.04.26 三等郵便局に改定
明治35.08.01 三等郵便電信局に改定
明治36.04.01 三等郵便局に改定
昭和16.02.01 特定郵便局に改定
平成23.03.14~03.16 一時閉鎖(大震災)
*沿革は『日本郵便局名鑑 』森 寿博 編著/武田 聡 追補/鳴美、2021年より。
資料提供:荻田 栄治(おぎた・えいじ)
交通史研究者・郵趣家。1941年に岩手県江刺郡岩谷堂町(現 奥州市)に生まれる。日本郵趣協会県南支部(岩手県)結成に尽力し、支部長に就任。2004年から10年にわたり江刺市行政区長(岩谷堂3区)を務めた。主な著作に1980年『江刺の郵便誌』が処女作。近著に2018年『北上川に架かる橋』がある。