明治45年の新潟逓信管理局及び新潟郵便局庁舎

明治29年の新潟郵便電信局舎

新潟郵便電信局舎(西堀五番町)は明治29年に完成しました。中島泉次郎が設計したことがわかっていて、同氏の略歴では、明治28年4月11日に担当しています。しかし、明治41年9月4日夜、「菊の湯火事」と呼ばれる大火で焼失しました。新潟市もこの大火を機に思い切った市区改正を行っています。また、この年の3月8日にも新潟は大火がありました。こちらは「芸者屋火事」または「若狭屋火事」と呼ばれます。

明治45年の新潟逓信管理局及び新潟郵便局庁舎

「菊の湯火事」後、郵便局、逓信管理局は仮庁舎に移りました。電話局は裏手の焼け残った赤煉瓦倉庫に、そこへ新しい交換機を持ち込んで業務を行っています。また、明治43年4月に逓信管理局が設置された際、この西堀五番町の跡地に木造2階建ての庁舎が建設されました。この頃、柾谷小路(柾谷小路、東堀角)の一等地の土地872坪(現在の新潟中局)を購入し、明治44年6月に石造りの郵便局を起工します。明治45年7月7日が新潟逓信管理局及び新潟郵便局庁舎の落成式となりました。

(図版協力:安藤源成氏)
参考文献:『明治・大正期の逓信建築の研究―モダニズム期以前の局舎と技術者達』(古山精一、2021年)

新潟郵便局の沿革

(現在の新潟中郵便局)
明治05.07.01 設置 郵便取扱所
明治06.04.- 二等郵便役所に改定
明治0604.- 一等郵便役所に改定
明治08.01.01 一等郵便局に改定
明治20.10.01 一等郵便電信局に改定
明治36.04.01 二等郵便局に改定
明治43.04.01 設置 一等郵便局(旧局は、通信管理局に)
昭和16.02.01 普通郵便局に改定
昭和42.11.06「新潟西」と改称
昭和60.02.01 現名称に改称

沿革は『日本郵便局名鑑 』森 寿博 編著/武田 聡 追補/鳴美、2021年より。

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