大船渡大通郵便局の郵便局舎の変遷
大船渡大通郵便局は明治５年７月１日に盛郵便取扱所として気仙郡盛村73番戸に開局しました。初代局長は浅野甚助氏です。明治８年１月１日に盛郵便局となりました。明治25年２月１日に盛郵便電信局に改定されたのち、同36年４月１日に再び盛郵便局となった。昭和60年11月2日に移転し、大船渡大通郵便局と改称しました。
ここで気仙郡盛町（さかりちょう）の成り立ちについても併せてまとめたいと思います。明治８年10月17日に水沢県による村落統合にともない、田茂山村と猪川村が合併して盛村が成立しました。明治22年４月１日の町村制施行により、気仙郡盛町となりました。このとき、旧猪川村部分が分離しました。昭和27年４月１日に近隣自治体と合併して、大船渡市になり、今日にいたります。
使用期間：昭和12年9月1日～昭和41年5月。場所：盛町字町12番地。「大船渡大通郵便局のあゆみ」所載
使用期間：昭和41年5月2日～昭和60年11月。場所：盛町内の目4-9。「大船渡大通郵便局のあゆみ」所載
使用期間：昭和60年11月～現在。場所：大船渡市大船渡町字茶屋前94-3。撮影時期：平成10年10月（O）
東日本震災後の大船渡大通郵便局の様子
大船渡駅から220ｍ、大船渡港の西側の立地にあった郵便局は、東日本大震災直後の津波が襲来した地域にあたり、壊滅的な被害を受けました。そのときの様子の一部を紹介します。
東日本大震災後の大船渡駅前郵便局
東日本大震災後の大船渡駅前郵便局
東日本大震災後の大船渡駅前郵便局
（荻田栄治さんのご厚意により収集された写真類をレトロ郵便局に掲載させていただきました）
*大船渡市における東日本大震災の被害はこちらの資料をご覧ください。
大船渡駅前郵便局の基本情報
所在地
〒022-0002
岩手県大船渡市大船渡町茶屋前55－7
大船渡駅前郵便局の沿革
明治05.07.01 設置 郵便取扱所 設置名称「盛」
明治08.01.01 五等郵便局に改定
明治14.07.25 四等郵便局に改定
明治19.04.26 三等郵便局に改定
明治25.02.01 三等郵便電信局に改定
明治36.04.01 三等郵便局に改定
昭和16.02.01 特定郵便局に改定
昭和35.11.01 集配廃止 引継：大船渡
昭和60.11.05「大船渡大通」と移転改称
平成23.03.14 一時閉鎖 （大震災）
平成25.03.22 現名称に移転改称、再開
＊沿革は『日本郵便局名鑑 』森 寿博 編著／武田 聡 追補／鳴美、2021年より。
資料提供：荻田 栄治（おぎた・えいじ）
交通史研究者・郵趣家。1941年に岩手県江刺郡岩谷堂町（現 奥州市）に生まれる。日本郵趣協会県南支部（岩手県）結成に尽力し、支部長に就任。2004年から10年にわたり江刺市行政区長（岩谷堂３区）を務めた。主な著作に1980年『江刺の郵便誌』が処女作。近著に2018年『北上川に架かる橋』がある。