日本に設置された最初の郵便ポスト

郵便創業時点に設置された郵便ポスト

日本でいちばん最初の郵便ポストが設置されたのは、日本初の切手である龍切手4種が発行された明治4年3月1日のことです。東京・京都・大阪(大坂)の市内と、東海道の宿駅に約100本のポストが置かれました。最初の郵便ポストは白木で作られていて、都市用ポストと街道筋に置かれるポストと2つの規格が制定され、「書状箱」や「集信函」などと呼ばれました。都市用ポストの場合は、三尺五寸(約115センチメートル)の支柱に、投票箱のような箱を固定し、雨よけの庇が付けられていました。当時はまだ手紙を書いたことのある人が少なく、郵便ポストが何かすら理解しない人が多かったため、「書状箱に手紙を差し入れれば、先方様に間違いなく届きます」といった説明が書かれていました。

また、最初のポストができる直前の明治4年1月24日には、日本最初の郵便取扱規則「書状ヲ出ス人ノ心得」が発表されていました。郵便は切手で料金を払うこと、切手は全国に3ヵ所の郵便役所(現在の中央郵便局などに相当)のほか郵便ポストの近くの売捌所で購入できること、切手は糊でしっかりと接着すること、東京を夕方4時に出発して72時間後に京都まで達し、78時間後に大阪まで達することなどが分かりやすい言葉で書かれ、実質的に切手とポストの使い方マニュアルの役割を果たしていました。

*写真は郵政博物館の常設展示より

郵政博物館へのアクセス

郵政博物館」は、郵便および通信に関する収蔵品を展示・紹介する博物館です。万国郵便連合加盟25周年の記念事業として、当時の京橋区木挽町(現在の銀座郵便局)の逓信省内に創設した「郵便博物館」までさかのぼることのできる歴史と伝統のある企業博物館です。

所在地
〒131-8139 東京都墨田区押上一丁目1番2号 東京スカイツリータウン・ソラマチ 9階

アクセス
電車:東京スカイツリー駅(東武)から徒歩1分
電車:押上(スカイツリー前)駅(東京メトロ)からすぐ
*東京スカイツリータウン・ソラマチでは、イーストヤード12番地のエレベーター・エスカレーターで8階まで上がり、8-10Fライフ&カルチャー用エレベーターに乗り換え、9階までお越しください。

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