別府市児童館・旧別府郵便電話局電話分室|吉田鉄郎の建築

旧別府郵便電話局電話分室の概要

別府市児童館(旧別府郵便電話局電話分室)は、昭和3年(1928年)12月に大分県別府市に開設されました。この建物は、日本のモダニズム建築と逓信建築の発展に大きく寄与した建築家、吉田鉄郎によって設計されました。吉田鉄郎(1894年 – 1956年)は1919年に東京帝国大学建築学科を卒業後、逓信省経理局営繕課に入省し、郵便局舎をはじめとする多くの公共建築や住宅を手がけ、モダニズム建築の傑作に携わった建築家として高く評価されています。むろん、別府市児童館もその1つです。

ちなみに別府郵便局は明治26年2月1日に三等郵便電信局に改定され、さらに明治36年4月1日に三等郵便局に改定されています。そのため別府郵便電話局という呼称が正式名称だったことはありませんが、国の登録有形文化財としての名称は別府郵便電話局として登録されています。

旧別府郵便電話局電話分室

旧別府郵便電話局電話分室の詳細情報

詳しくみていきましょう。別府市児童館は、吉田鉄郎の設計による鉄筋コンクリート構造で、イタリア製レンガタイルを外壁に採用しています。当初は別府郵便局の電話分室として利用されていましたが、その後別府市が取得(買収)し、市役所分室、水道局分室、南部出張所など様々な用途に転用されてきました。1991年には本格的な改修が行われ、「レンガホール」として生まれ変わりました。そして1996年には別府市南部児童館として再生され、地域の子どもたちの健全育成の場として親しまれています。この建物は、国の登録有形文化財(平成10年7月23日)にも指定されており、その歴史的価値と共に地域社会における貴重な資産として位置づけられています。旧別府郵便電話局電話分室

旧別府郵便電話局電話分室(別府市南部児童館)のアクセス

所在地
〒874-0938
大分県別府市末広町1-3

アクセス
JR日豊本線「東別府駅」から徒歩10分

●別府郵便局の沿革

明治05.07.01 設置 郵便取扱所
明治06.04.- 四等郵便役所に改定
明治08.01.01 四等郵便局に改定
明治17.01.- 三等郵便局に改定
明治26.02.01 三等郵便電信局に改定
明治36.04.01 三等郵便局に改定
大正11.11.21 二等郵便局に改定
昭和12.11.01 一等郵便局に改定
昭和16.02.01 普通郵便局に改定

沿革は『日本郵便局名鑑 』森 寿博 編著/武田 聡 追補/鳴美、2021年より。

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