高度経済成長期の名残|青ポスト

青く塗られた速達専用ポスト

郵便局のポストは赤いものが当然多いわけですが、中には黄色や緑色のポストなどの変わり種もあります。これらの多くは地域の景観に配慮したものだったり、ご当地の名産物にちなんだ色に特別に塗り直したものだったりするのですが、法的根拠があって青く塗られた郵便ポストも存在します。

速達専用ポスト

昭和34年にできた青ポスト

それは、いわゆる速達専用ポストと呼ばれるもので、正式名称を「郵便差出箱四号」といいます。速達用ポスト自体は昭和31年から使用されていたのですが、まだこの時点では丸型ポスト(郵便差出箱一号)を青色に塗って使用していました。その後、岩戸景気の影響で郵便物の取扱量が増える中、優先順位の高い速達をあらかじめ利用者に分けてもらって業務効率を図るために、速達用ポストを正式採用したわけです。昭和34年4月18日から大都市のオフィス街を中心に設置していきました。青色の由来は、戦前にあった青緑色の航空郵便専用のポストを引き継いだものとされます。

速達専用の青ポストは現在、減少傾向にあります。最も多く残っている大阪市内では20本以上ありますが、都内ではわずか数本です。今や青いポストは数少なくなりつつある高度経済成長期の名残なのかもしれません。

速達用ポスト

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