19世紀末に始まった年賀特別取扱|明治32-33年

年賀特別取扱の最初

年始早々に普段の何十倍もの郵便物が集中するため、明治32年12月、取扱量が多い郵便局を指定し、年賀郵便の特別取扱を開始しました。12月20日から30日までに指定の郵便局に年賀状を差し出せば、1月1日イ便すなわち元旦一号便の日付印を押印します。配達局は、それらをまとめて元旦に一斉に各戸に配達する仕組みです。

明治33年から私製葉書の利用開始

明治33年に私製はがきの利用が認められるようになると、年賀はがき用の私製はがきが登場してきます。明治39年には、特別取扱期間を12月15日から29日までとし、全国の郵便局で年賀状を引き受けることになりました。

文:近辻喜一(ちかつじ・きいち)

近辻喜一さん郵便史研究会会長。『新版・明治郵便局名録』(鳴美、2015年)校訂者として知られ、一般の方にも親しみやすい郵便史の解説で定評がある。多摩地域を中心とする郷土史研究者としての顔も持つ。

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