大正時代の旧局舎が現存|旧武生郵便局(M工房)

旧武生郵便局(M工房)の概要

福井県における郵便は明治5年7月に始まりました。足羽県では福井・金津・坂井港・大野・勝山の五か所、敦賀県では敦賀・疋田・今庄・武生・佐柿・小浜・熊川・安賀里・高浜の九か所に郵便取扱所が置かれることになります。いずれもかつて宿駅などがあった交通の要衝の地であり、とりわけ武生も重要な存在でした。明治8年1月には郵便局となり、敦賀局が二等局、福井・武生局が三等局となりました。

国指定の登録有形文化財となっている旧武生郵便局舎は大正3年11月から使用開始された局舎です。昭和4年3月に新局舎に移転したため、郵便局として使用された期間は短いものの、当初から郵便局舎として建築された大正期の建築が現存する点でとりわけ重要性が高いと考えられます。郵便局としての役割を終えたのちは、簡易保険健康相談所、医師の住宅などに使用されました。平成11年に復元的な改修工事が行われ、現在は一級建築士事務所のM工房となっています。

旧武生郵便局の周辺情報

紫式部が生涯の中で一度だけ都を離れて暮らしたのが、福井県越前市の武生です。父親の藤原為時が越前国守として赴任した際に、1年余りの短い時間を過ごした場所で、『源氏物語』の中にも武生の地名が出てきます。平成8年発行のふるさと切手に「紫式部と出会えるまち」(福井県・図案は紫式部と日野山)が発行されたのを思い起こす方も多いことでしょう。

なお、武生は明治2年に古地名が復活するかたちで命名された地名です。江戸時代に武生の地を治めたのは、福井藩の附家老(大名と同等の格式の家老)だった本多家でした。幕末まで9代にわたって本多家が所領としてきましたが、当時は府中と呼ばれていました。中世以来、この地は府中と呼ばれていましたが、奈良・平安時代に越前国府が「たけふ」(一説に竹生とも)と呼ばれていたことから、明治2年に武生となりました。

旧武生郵便局

旧武生郵便局(M工房)へのアクセス

所在地
〒915-0074
福井県越前市蓬莱町3-6

アクセス
JR北陸本線「武生駅」より徒歩7分

武生郵便局の基本情報

武生の町は戦時中に空襲の被害を受けなかったこともあり、古いものがよく残されています。実際に越前市は福井県内でもっとも数多くの文化財を有する自治体です。そんな古い町並みを楽しみながら散策するのもよいでしょう。

所在地
〒915-8799
福井県越前市中央1-10-30

武生郵便局の沿革
明治05.07.01 設置 郵便取扱所
明治06.04.- 三等郵便役所に改定
明治08.01.01 三等郵便局に改定
明治22.10.16 三等郵便電信局に改定
明治36.04.01 三等郵便局に改定
明治44.03.31 特定三等郵便局に改定
昭和04.03.01 二等郵便局に改定
昭和16.02.01 普通郵便局に改定

沿革は『日本郵便局名鑑 』森 寿博 編著/武田 聡 追補/鳴美、2021年より。

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